JRA競走馬総合研究所 運動科学研究室

JRA競走馬総合研究所では、競走馬の走行フォームおよび筋活動などを解析するバイオメカニクス研究の計測ツールとして、三次元動作解析装置・Qualisysモーションキャプチャシステム、および小型ワイヤレスEMGセンサー・Cometa Wave Plusを導入しました。
芝や砂地での屋外計測においてArqusカメラを用いることで、標準搭載されたアクティブフィルタ機能ならびに光学フィルタ(オプション)によって太陽光のみを遮断処理し、ノイズを極限まで取り除いたデータ取得が可能です。カメラ同士をデイジーチェーン接続することで、動線を妨げることなくシステム設置を簡便にし、撮影からデータ収集までノートパソコン1台で制御します。
併せて、競走馬に小型ワイヤレスEMGセンサーを貼付し、歩行または走行時の筋活動を計測しました。センサー内にはフル充電で8時間以上連続稼働するバッテリーが内蔵されており、長時間にわたる計測にもストレス無く臨めます。PC横に設置したWave Plusでデータを受信し、14ms固定出力されたアナログ電位をQualisys Track Managerへ入力、モーションと完全同期した筋活動データの取得が可能です。様々な環境下においてもノイズレスで高精度なデータ収集を可能とし、競走馬の能力向上にむけた今後の研究活動に貢献すると期待されています。

