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心電計/ECG、心拍変動/HRVとは?? 

EOG/心電計測装置

心臓は、自ら生み出すインパルス(電気刺激)により心筋収縮が発生し心電計とは、心筋収縮による電気的活動変移を生理学的に測定するための心電図装置です。

測定方法は一般的に体表面に取り付けられた電極から得られる電気情報を記録し、その電気情報を評価することを目的しております。

心電図は、ウィレム・アイントホーフェンによってメカニズムが発見された生理学的検知法です。彼が定義した典型的な心電図波形の分類化としてP・Q・R・S・T波評価基準は現代においても高い再現性があり、非侵襲的且つ信頼できる評価基準として診断および解析に使われております。時代と共に、撮影式・熱ペン直記式・交流電源式・マイコン式と進化を遂げて現在のウェアラブルなホルター式心電計に至ります。

主に医療現場における心電図では、胸部誘導および四肢誘導の組み合わせによる12誘導心電図が主流であり、多面的な誘導視点によって冠動脈疾患など病変を監視するデバイスとして使用されております。

一方、FirstBeatFarosなどのウェアラブルなホルター式心電計では、脈拍・呼吸など行動中における長期的な心臓・呼吸器のバイタルサインを監視するために設計されており、1チャンネルまたは数チャンネルと少ない誘導で評価するモニタ誘導タイプとなっております。メインはII誘導であり、右肩(胸部)から心臓を挟んだ下肢方向へ誘導されるが、最も観察しやすい誘導を取ることもでき、その他の一般的な誘導は、胸部左右で取るI誘導、左肩から心臓を挟み下肢方向へ取るIII誘導があります。

基本的な解析評価としては、主にR-R間隔・R-R間隔・P-Q時間・QRS幅・QT時間などが挙げられ、また波形の読み取りにおいては、P波およびQやT波の大きさ・QR波の比率・S-T波形などがあります。

心拍変動とは??(HRV)

心拍変動(HRV)は、睡眠・回復・パフォーマンス・全体的な健康状態の観察に有効な手段です。

高いHRVは、罹患率と死亡率の低下、および心的幸福感に関連していることが分かっています。

心拍変動またはHRVは1ms毎に検出される、連続する心拍の時間間隔変動を表す生理学的現象です。健康な心臓は、メトロノームのように均等な心拍間変動があります。

心拍数の増減とは異なり、深呼吸を数回行っているときに手首で脈拍を感じると、心拍数を得ることができます。息を吐くと心拍数が長くなり(心拍数が遅くなり)、息を吐くと心拍数が短くなります(心拍数が上がります)。HRVでは、呼吸に加え、ホルモン反応・代謝過程・認知過程・ストレス・回復などに影響を強く受けます。心拍変動は、リラックスして回復する活動中に増加し、ストレス中に減少します。したがって心拍数は、心臓がゆっくりと鼓動しているときに高くなり、心臓がより速く鼓動するにつれて減少します。言い換えれば、心拍数とHRVは逆値の関係にあり、活動レベルと仕事関連のストレスの量に基づいて日々変化します。これらの外部ストレス要因に加えて、内部ストレス要因は、日々のHRVレベルの変動を引き起こし、内部ストレス要因には、栄養不良・アルコール・病気などが含まれます。フィットネスレベルが高いと、フィットネスレベルが低い人と比較してHRVが増加し、高いHRVは、一般的に健康な心臓の指標と見なされます。HRVは、交感神経のバランス評価にも有用です。

心拍変動と自律神経系

HRVは、自律神経系において交感神経系および副交感神経系によってコントロールされており、自律神経系活動の非侵襲的評価手法として一般的に受け入れられています。交感神経側では、ストレスと戦うなど、行動・反応するための準備を整えます。交感神経系は、ストレスホルモンを活性化し、心臓の収縮率と心拍出量を増加させ、運動中や精神的または肉体的にストレスの多い状況下でHRVを減少させます。副交感神経系は、瞑想や睡眠など体の回復をする、休息・消化システムとして特徴付けられます。副交感神経系は、心拍数を遅くし、HRVを増加させて、ストレスが経過した後に恒常性を回復します。2つのシステム間の相互作用により、心臓は次のような様々な状況やニーズに迅速に対応できます。

•吸入と呼気・呼吸の制御

•自律神経系(ANS)の調整

•ホルモン反応

•代謝過程とエネルギー消費

•身体活動・運動および身体活動からの回復

•動きと姿勢の変化

•認知プロセスと精神的負荷

•ストレス反応・リラクゼーション・感情的反応

HRVレベルは、活動レベルやストレスなどの量に基づいて日々変化しますが、人が慢性的にストレスや過負荷になっている場合(肉体的または精神的)、2つのシステム間の相互作用はバランスを失い、休息しているときでさえ身体は混乱して交感神経が支配的な戦闘状態に陥ります。これは体に非常に負担がかかり、さまざまな精神的および肉体的健康問題を引き起こす可能性があります。

心拍変動を測定すると、血圧など他の生理学的パラメータが正常または許容範囲内にある場合でも、身体と健康に関する多角的な情報を得る事ができます。HRVは、すでに説明の通りANS機能をテストするための最良の手段の1つであることが科学的に証明されています。

心拍変動を測定する際の最も感度が高く効率的なテストの1つは、1分間の深呼吸テストです。

このテストでは、人が深く息を吸ったり吐いたりします。PSNS(インナーブレーキ)が正常に機能している場合、心拍数はテスト中に次のように変化する必要があります。吸入中の心拍数の増加呼気中の心拍数の減少が伴い、呼気中に心拍数が低下する速度が速いほど、インナーブレーキがうまく機能します。これにより、ストレスや免疫力を管理する能力が向上します。

スポーツやリラクゼーショントレーニング(バイオフィードバックトレーニング)など、さまざまな種類のトレーニング方法を通じてANS機能を改善することが可能であり、パフォーマンスと幸福感を長期的に向上させます。一方、長時間の座位生活や喫煙、過度の飲酒などはPSNSを弱めるため、ライフスタイルの変更が必要になります。PSNSの改善は、社会的・感情的な改善にも直結しています。ポジティブ感情・ユーモア表現・笑顔は、PSNSの強化にとって非常に重要です。

健康なアスリート(オリンピックメダリストのグラフ例)の心拍数曲線

吸入中の心拍加速、呼気中の心拍減速がはっきりと観察でき、非常に効率的な副交感神経系を示しています。

慢性的に高いストレスレベルを持つ人の心拍数曲線

深く呼吸しているにもかかわらず、副交感神経系の心臓への影響が弱まっていることを反映しています。

HRVを利用したコーチング

コーチングでは、個人のレジリエンスに影響を与えるいくつかの要因を検討します。最初にベースラインを確立し、エネルギーとパフォーマンスを調査します。

上記のグラフに見られるように、3日間の測定では結果にほとんど回復が見られず、睡眠時間中に多くのストレス反応がありました。この結果の理由は、非常に忙しい生活を送っており、十分な休息や回復活動のための時間を与えることを怠っていました。昼食は行動中にとられ水分補給もなく、一日の終わりに仕事からスイッチを切るという事を試みた形跡はほとんどありませんでした。

これら観察結果は自らの認識を高め、指導者による的確なアドバイスを受け入れやすくします。

クライアントは、回復運動のためのより多くの時間を見つけ始め、睡眠中の回復の量と質は大幅に改善されました。